カンピロバクター食中毒と鶏肉の深い関係

全国では毎年2000人以上の患者が発生している「カンピロバクター食中毒」。最近では、平成28年8月21日に長野県で発生しました。そこで今回は、このカンピロバクター食中毒で知っておきたい鶏肉との関係について取り上げました。

 

カンピロバクターとは

カンピロバクターとは、ニワトリ、ウズラ、七面鳥などの家禽(かきん)や牛などの家畜、ペット、野鳥、野生動物の腸管内や生殖器内で生存している微生物です。

 

保菌している動物にとっては、流産や胃腸炎、肝炎等の原因となり、人にとっては、感染すると下痢や腹痛、発熱、悪心、嘔気、嘔吐などの症状を引き起こします。潜伏期間は1~7日と長く、感染した数週間後に手足の麻痺や顔面神経麻痺、呼吸困難などを起こす「ギラン・バレー症候群」を発症する場合があることが指摘されています。

 

特性として、人や動物の腸管内でしか増殖は起こらず、熱や乾燥に弱いため加熱処理で死滅しまう点があります。
食中毒原因物質ではノロウイルスが№1ですが、次いでカンピロバクターとなっていますので注意が必要です。

 

食中毒の原因

食中毒の原因には、細菌、ウイルス、寄生虫、化学物質、自然毒などがあります。平成27年度の全国の食中毒患者数は、22,718人います。内訳として、細菌によるもの6,029人、ウイルス15,127人、寄生虫302人、化学物質410人、自然毒247人、その他不明603人となっています。

 

さらに細菌を原因とした内訳は、以下のようになっています。厚生労働省食中毒統計資料からグラフ作成したものです。
カンピロバクター食中毒

 

細菌性食中毒は、全体で6,029人いますが、カンピロバクターとサルモネラによるものが、突出しているのがグラフから見て取れます。

 

カンピロバクターの事故件数

 平成年度

事件数 (件)

20年

509

21年

345

22年

361

23年

336

24年

266

25年

227

26年

306

27年

318

 

1日あたり約1件のカンピロバクター食中毒事件が全国のどこかのお店や自宅バーベキューなどで起きている計算になります。

カンピロバクター食中毒にならないように注意すべき食品

鶏肉

カンピロバクター食中毒の主な原因の食材としては、鶏肉があげられます。

 

十分な加熱処理されていれば問題ありませんが、鶏レバーやささみなどの刺身や半生や加熱不足のタタキなどでカンピロバクター食中毒が多発しています。

 

平成28年8月にも生の鶏肉などによるカンピロバクター食中毒が長野県で3件、総計で21人の患者数が発生しました。

 

カンピロバクター食中毒の原因となった主な食品

  • 鶏白レバーたたき
  • 鳥レバ刺し
  • 鶏ささ身のカルパッチョ
  • とりわさ
  • 焼き鳥
  • 鶏むね刺身
  • ももタタキ
  • 鶏レバー炙り焼き
  • 牛レバー刺し

これらの食品はお店で提供されたもの以外でバーベキューなどでも食すことがありますので注意しましょう。


鶏肉の汚染率

厚生労働科学研究食品安全確保研究事業、「食品製造の高度衛生管理に関する研究」平成14~16年度報告によると、カンピロバクター汚染率は、結構すごいことになっています。

 

市販鶏肉

  • 鶏レバーは、37/56検体(66.1%)
  • 砂肝6/9検体(66.7%)
  • 鶏肉9/9検体(100%)

 

鶏肉は、カンピロバクターに汚染されていると思って調理をするほうが間違いありませんし、食べるときも半生は避けたほうが無難です。

 

 

 

カンピロバクターQ&A

カンピロバクターは人から人に感染するの?

カンピロバクターは人から人への感染は起こりません。

 

カンピロバクター食中毒になりやすい原因食品はなんですか?

カンピロバクター食中毒になりやすい食品は、十分に加熱されていない鶏肉です。

 

鶏肉(カンピロバクターに汚染されている)をまな板で調理した後に他の食材を調理して大丈夫?

カンピロバクターは少量の菌で食中毒を引き起こしますので、まな板の十分に洗浄と手洗いしてから次の調理に移らないと食中毒を起こす原因になりますので注意が必要です。

 

まとめ

カンピロバクター食中毒は、平成27年度に318件発生しています。1日1件近い事件が発生していることになります。原因の食材で一番多いのが鶏肉です。十分な加熱が加えられていれば問題ありませんが、鶏レバーやささみなどの刺身や半生や加熱不足のタタキなどでカンピロバクター食中毒が多発しています。

 

カンピロバクターの感染すると、潜伏期間は1~7日と長く、症状として下痢や腹痛、発熱、悪心、嘔気、嘔吐などを引き起こします。

 

体力のない、子供やお年寄りは感染しやすいで特に注意が必要です。
以上、「カンピロバクター食中毒にならないよう知っておくべき鶏肉の知識」でした。

 

 

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