補聴器の医療費控除と補聴器購入の助成について

補聴器費用は医療費控除の対象になるのかについて解説

このページは、補聴器の費用は医療費控除の対象になるのかについて解説します。

 

補聴器は医療費控除の対象になるの?

補聴器といえば、難聴とか聴覚障害のための耳に取り付けして聞こえをよくするための補装具ですが、この補聴器については、医師等の診療または治療を受けるために直接必要がある場合には医療費控除の対象になっています。

 

所得税基本通達 法第72条《雑損控除》関係(要訳)
医師または歯科医師等の診療または治療のために直接必要なもので以下のものは医療費に含めることができます。
控除の対象となる医療費の範囲
(2) 自己の日常最低限の用をたすために供される義手、義足、松葉づえ、補聴器、義歯等の購入のための費用

 

ですから、単に聞こえをよくしたいというための補聴器の購入費用は医療費控除の対象にはなりません。
申告の際には、治療の対象となる疾病名や治療を必要とする症状であることが記載された診断書等が必要になります。

補聴器購入費用の助成について

障害者総合支援法が平成25年4月1日から施行され、以下の身体障害者等級のいずれかに該当した方は、補聴器の費用は原則1割負担で購入できるようになっています。裏を返せば、補聴器購入基準価格の9割は公的補助に負担してもらえます。
また、これとは別に補聴器購入助成制度を独自で行っている市町村も増えてきています。

 

聴覚障害等級

2級:両耳の聴力レベルがそれぞれ100デシベル以上のもの(両耳全ろう)
3級:両耳の聴力レベルが90デシベル以上のもの(耳介に接しなければ大声話を理解し得ないもの)
4級
1.両耳の聴力レベルが80デシベル以上のもの(耳介に接しなければ話声語を理解し得ないもの)
2.両耳による普通話声の最良の語音明瞭度が50%以下のもの
6級
1.両耳の聴力レベルが70デシベル以上のもの(40 センチメートル以上の距離で発声された会話語を理解し得ないもの)
2.一側耳の聴力レベルが90デシベル以上、他側耳の聴力レベルが50デシベル以上のもの
※5級においては「平衡機能の著しい障害」による認定のため該当しません。

 

補聴器購入基準価格
種目 名称 基準価格

 

補聴器

 

 

 

高度難聴用ポケット型 34,200円
高度難聴用耳かけ型 43,900円
重度難聴用ポケット型 55,800円
重度難聴用耳かけ型 67,300円
耳あな型(レディ) 87,000円
耳あな型(オーダー) 137,000円
骨導式ポケット型 70,100円
骨導式眼鏡型 120,000円

補聴器購入費用の補助金申請の流れ

補聴器の費用の9割を補助してもらうためには、市町村の担当窓口に申請が必要です。
身体障害者手帳をお持ちでない場合の流れとしては以下の順になります。なお市町村によって流れは異なります。

 

まずは市区町村の担当窓口へ

市区町村の福祉課、もしくは福祉事務所にて、「身体障害者手帳の交付申請書」をもらい、それに記入してもらうための病院の指定を受けます。

 

指定病院にいきます

指定病院にて、「身体障害診断書・意見書」に記入してもらいます。

 

再度、市区町村窓口へ

再び市区町村の福祉課、もしくは福祉事務所へ「身体障害者手帳の交付申請書と身体障害診断書・意見書」を提出します。

 

判定の結果を待つ

判定の結果まで1~2ヶ月かかりますが、許可がおりれば、身体障害者手帳が交付されます。

 

ここまでが、身体障害者手帳の交付の流れになります。
これ以下は、補聴器の補助申請の流れになります。

 

補聴器給付補助の申請

身体障害者手帳をもって、市区町村福祉課等にて補聴器給付申請書をもらいます。
以下のリンクは船橋市の補聴器助成申請書です。
補聴器補助申請書

 

指定医にて補聴器支給の証明書をもらう

指定された医院にて補聴器支給の意見書を記入してもらいます。

 

補聴器販売店に見積書をもらう

補聴器販売店にて見積書をもらい、市町村の福祉課等に提出します。

 

判定

判定の結果、許可がおりれば、補装具費支給券が送られてきます。

 

補聴器の購入

補装具費支給券と引き換えに補聴器を1割負担で購入します。
印鑑が必要です。

 

※事前に補聴器販売店に見積書をもらい、「補聴器購入助成の証明書や申請書」と一緒に提出するという順番の市町村もあります。
また、先に自ら補聴器を購入し、後に申請し助成金の9割を振込むという市町村もあります。

市町村独自で行っている補聴器購入助成制度

補聴器購入のための補助を行っている市町村もあります。
市町村独自での事業のため助成金の限度額はそれぞれ違っています。

 

主な市町村の補助金額例

東京都八王子市:補聴器の購入費と助成基準額(137,000 円)を比較して、少ない方の額の9割(生活保護世帯、区市町村民税が非課税の世帯は10割)を助成します。

 

東京都立川市:1台あたり137,000円を限度に、実際の購入金額(医師の判断で両耳に必要の場合には2台分まで助成)を算定基準額とし、この算定基準額の100分の90に相当する金額が、助成金額となります。ただし、生活保護受給世帯または、市民税非課税世帯の方は算定基準額の100分の100の金額を助成します。

 

東京都葛飾区:補聴器の購入費用として、35,000円を限度に申請された方の口座に振り込みます。 なお、補聴器購入費助成は、1回限りとなります。

 

東京都千代田区:補聴器購入費の9割を助成します。ただし、25,000円を限度とします。

 

千葉県千葉市:難聴の程度により定められた基準額の範囲内で、購入費用の3分の2

 

大阪市:利用者負担額は、定率1割負担となっています。ただし、所得等に応じた月額負担上限額が設定されています。市民税課税世帯37,200円、ただし最多納税者の市民税所得割額が、46万円以上の方は支給対象外

 

 

まとめ

補聴器については、医師等の診療または治療を受けるために直接必要がある場合には医療費控除の対象になっています。

 

ただ単に聞こえをよくするための理由での補聴器の費用については、医療費控除の対象にはなりません。

 

また補聴器を購入する際に、障害者総合支援法により、基本価格の9割は助成金が出るようになっています。
また市町村独自で補聴器の購入助成事業を行っているところも増えてきています。

 

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医療費控除の確定申告については医療費控除の確定申告はどうすればいいの?をご覧ください。

 

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