白内障の眼内レンズは多焦点レンズがいい!?

白内障で用いる眼内レンズには、単焦点と多焦点というレンズのどちらかを用いますが、それらの違いや、さらに多焦点レンズの値段などについて詳しく解説しています。最後までご覧ください。

 

白内障でもちいる眼内レンズとはどういうもの?

眼内レンズとは白内障などの手術で水晶体を取り除いたあとに、その代わりに挿入する人工レンズのことをいいます。
眼の中に人工レンズを入れるなんて考えると怖い感じがしますが、このような眼内レンズを挿入する白内障手術はごく一般的に行われているものなのです。
しかもおおよその手術時間は、10分から30分程度なので日帰り手術が多いのです。

 

さて、本題の「白内障でもちいる眼内レンズ」ですが、レンズには2種類あります。
ひとつは「単焦点レンズ」、もうひとつは「多焦点レンズ」です。

 

単焦点レンズとは

単焦点レンズとは、1点にピントがあうレンズです。
人間の目は近くも遠くもピントをあわせることができますが、この単焦点レンズは1点ですから近くか遠くかのどちらかに合わせないといけないレンズということです。
ですから前もって近くにするか、遠くにするのか患者と医師で話合って決めておくことになります。

 

では、もし近くに焦点をあわせたら遠くはどうするのかというと、そこはメガネで補うことになります。

 

たとえば、車の運転。焦点を近くにピンとを合わせてあれば、運転中は近視用のメガネを掛けて運転することになります。反対に遠くに焦点を合わせてあれば手元はぼやけるので老眼鏡が必要になります。

 

ゴルフなどでも遠くに焦点を合わせてあればプレー中に問題はありませんが、スコアカードをつけるときや見たいときに老眼鏡が必要になってしまいます。

 

ですので、このレンズは後述する多焦点レンズに比べると不便にはなります。それがデメリットです。

 

しかし、レンズ代も手術などの医療費もすべてが保険適用になりますから、おおよそ健康保険の自己負担割合にもよりますが3割負担でも目安として6、7万円です。お財布にはやさしいレンズではあります。これがメリットです。

 

そして、この単焦点レンズの不便さを解消するために販売されだしたのが、多焦点レンズになります。

 

この多焦点レンズは、2007年に厚生労働省の承認を受けて2008年7月に先進医療として承認されています。先進医療の承認から今年7月で満7年になるというところです。

多焦点レンズとは

ここからは多焦点レンズについての説明です。
先程も単焦点レンズのデメリットを解消するためにと書きましたが、この多焦点レンズはまさにそれを解消できるレンズなのです。

 

先ほど単焦点レンズは近くか遠くのどちらか1点のみ焦点を合わせなくてはいけないと説明しましたが、この多焦点レンズは遠近両用のレンズになります。

 

近くも遠くも焦点を合わせることができるのでメガネの使用頻度を減らすことができます。単焦点レンズに比べれば生活していく上でより便利にはなります。

 

ただしお値段が高いのです。これがデメリットです。

 

なぜ高いかというと、保険が適用されないからです。しかしながら多焦点レンズ先進医療に認可されています※ので、レンズ代金は全額自己負担ですが、手術代やお薬代は保険が適用になります。

 

もし先進医療に適用されていない場合は混合診療といって、レンズ代も手術代やお薬代まですべてが自己負担になります。この点が先進医療との違いになります。

 

※多焦点レンズすべての種類が先進医療に認可はされてはいません。

 

では、どのくらいの値段になるのか気になりますよね。そこで、調べてみましたのでご覧ください。

 

多焦点レンズの費用と手術代について

以下は多焦点レンズの費用と挿入手術の料金の例です。

 

東京歯科大学水道橋眼科
先進医療承認レンズ
片眼:340,000円(消費税別)
内容:手術・レンズ代が自費診療 + 手術前後の診察・投薬は保険診療
先進医療対象外レンズ
片眼:600,000円 (消費税別)
内容:手術・レンズ代、手術前後の診察・投薬とも自費診療

 

深作眼科
先進医療適用レンズで片眼500,000円、両眼1,000,000円

 

聖母眼科
先進医療適用レンズ
片眼 37万8,000円 両眼 75万6,000円

 

たなし中村眼科クリニック
先進医療適用レンズで片眼320,000円

 

いかがですか。
やはり単焦点レンズと比べるとレンズ代には保険が使えない分、結構なお値段にはなります。
ところが、多焦点レンズでも無料にする裏ワザがあります。裏ワザとは大袈裟な表現ですが、以下をご覧ください。

白内障で多焦点レンズの手術費用を無料にするには

すでに耳にしたこともあると思いますが、最近は生命保険会社で先進医療特約を販売しています。
この先進医療特約は厚生労働省が認めている先進医療の治療費分を保険給付金として全額支払うという特約になります。

 

ということで、先進医療特約を付加して白内障手術で多焦点レンズを用いた場合は治療費を全額負担していただけます。両眼でおおよそ60万円ほどかかる費用が無料になるのですからすごいお得感があります。

 

ただし、先進医療適用の多焦点レンズを用いたからといっても、厚生労働省から先進医療施設の認定を受けていない場合での手術には適用されませんので注意が必要です。

 

そんなに支払ってくれるのなら保険料が高いと思いますよね。
ところが、そうでもないのです。

 

この特約のお値段は月額100円から150円くらいです。
保険会社の受け売りではありませんが、魅力的ではありませんか。

 

しかも厚生労働省では白内障の多焦点レンズの手術のみを先進医療に指定しているわけではありません。平成27年4月1日現在、全部で108種類指定しています。中身はときどき変わりますよ・・・。

 

ただし加入にあたっては、特約なので単独では加入できません。一般的には「医療保険」に特約付加して加入することになります。

まとめ

白内障の手術で挿入する眼内レンズには、2つの種類があります。
ひとつは単焦点レンズ。もうひとつは多焦点レンズです。
単焦点レンズは1点のみピントを合わせられるレンズで、単焦点レンズは遠近両用レンズになります。

 

単焦点レンズは保険が適用になりますから費用面でお財布にやさしいですが、単焦点レンズは先進医療適用してもレンズ代金事態は全額自己負担になるため両眼で目安として60万円のほどの費用がかかります。

 

しかしながら、生命保険で先進医療特約が付加してある方は、その費用は保険から支払われますので無料で多焦点レンズを挿入することができます。

 

最後に・・・
このページは主に白内障の多焦点レンズについての記事ですが、白内障手術の費用や生命保険との関係、また高額療養費についてまとめた記事がありますので合わせてご覧ください。

 

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