難病(特定疾患)の医療費と助成について

難病(特定疾患)の医療費と助成について解説

このページは、特定疾患、いわゆる難病についての医療費助成制度について解説しています。

 

難病(特定疾患)と医療費について

特定疾患とは、どんな治療を施しても完治させることができない、俗にいう難病のことをいいますが、平成26年12月31日までは56の疾患が指定されていました。

 

これらの疾患については、特定疾患治療研究事業として医療助成制度を行ってきましたが、新たな法律の施行により変更がありました。

 

難病の患者に対する医療等に関する法律が施行された

平成27年1月より新たに「難病の患者に対する医療等に関する法律」が施行され、56疾患のうち以下の5疾病は特定疾患治療研究事業に残りますが、その他は新制度の難病対象疾病に移り、合計で110疾患に拡大しました。さらに、平成27年7月からは306疾患に拡大するという流れになっています。※ 都道府県によっては、独自に難病指定している疾病もあります。

 

110疾患についてはの疾患はこちら(厚生労働省のWEBサイト)
306疾患についてはこちら(厚生労働省のWEBサイト)

 

特定疾患治療研究事業の対象疾患

平成27年1月1日以降、以下の5疾患のみ特定疾患治療研究事業として残りります。
※3~5の疾患については平成27年1月以降新規で申請することができません。

  1. スモン
  2. プリオン病(ヒト由来乾燥硬膜移植によるクロイツフェルト・ヤコブ病に限る。)
  3. 重症多形滲出性紅斑(急性期)
  4. 難治性の肝炎のうち劇症肝炎
  5. 重症急性膵炎

 

難病の定義

難病とは、次のように定義されています。

 

  1. 原因不明、治療方法が未確立であり、かつ、後遺症を残すおそれが少なくない疾病
  2. 経過が慢性にわたり、単に経済的な問題のみならず介護等に著しく人手を要するために家庭の負担が重く、また精神的にも負担の大きい疾病

 

難病の医療費助成について

指定難病については、治療が極めて困難です。そのため医療費も高額になります。
そこで、患者の医療費の負担軽減を目的として、一定の認定基準を満たしている方に対して、その治療に係る医療費の一部を助成しています。

 

難病の医療費助成の特長
  1. 指定難病の医療費自己負担は3割から2割に引下げられます。
  2. 外来・入院の区別をしないで、世帯の所得に応じた医療費の上限額が設定されています
  3. 複数の医療機関を受診した場合でも自己負担は合算した上で適用になります

 

階層区分

区分基準(市町村民税)

自己負担上限額(月額)

一般

高額難病治療継続者※1

人工呼吸
生活保護世帯 0円 0円
低所得1 非課税(世帯)本人収入~80万円 2,500円 2,500円 1,000円
低所得2 非課税(世帯)本人収入80万円以上 5,000円 5,000円
一般所得1 市町村民税課税以上7.1万円未満 10,000円 5,000円
一般所得2 市町村民税7.1万円から25.1万円未満 20,000円 10,000円
上位所得 市町村民税25.1万円以上 30,000円 20,000円

※1 :月ごとの指定難病の医療費総額が5万円を越える月が年6回以上ある場合です。
※2:人工呼吸器などを装着している方の場合は、所得に関係なく一律1,000円になります。

難病医療費助成制度の申請について

これまでは特定疾患(難病)の診断は、医師であれば誰でも行うことができました。
しかし、今後は難病指定医のみが指定難病の新規診断を行うこととなっています。
そのため難病の申請を最初にする際には、まず大学病院や大きな病院にいる難病指定医のところに行く必要があります。
主な流れは以下のようになります。

 

①難病指定医に受診する
次へ
②診断書(臨床調査個人票)をもらう
次へ
③診断書や他の必要書類にて都道府県の窓口(保健所等)に申請する
次へ
④特定医療受給者証をもらう
次へ
⑤指定医療機関に受診する

 

尚、診断書である臨床調査個人票は、それぞれの難病ごとに用意されています。書類は厚生労働省のホームページからダウンロードできます。

 

難病医療費助成制度に必要な書類

  1. 診断書(臨床調査個人票)
  2. 申請書(指定難病医療費支給認定用)
  3. 公的医療保険の被保険者証コピー
  4. 市町村民税の課税状況の確認書類
  5. 世帯全員の住民票の写し

都道府県により、他の書類を求める場合があります。

まとめ

特定疾患というのは、難病のことをいい、平成27年1月1日から難病の患者に対する医療等に関する法律が施行され、今まで56疾患の認定が110疾患に拡大され、平成27年7月からは306疾患に拡大するという流れになっています。

 

これらの難病は、治療が極めて困難です。そのため医療費も高額になります。
そこで、患者の医療費の負担軽減を目的として、一定の認定基準を満たしている方に対して、その治療に係る医療費の一部を以下のような形で助成しています。

 

  1. 指定難病の医療費自己負担は3割から2割に引下げられます。
  2. 外来・入院の区別をしないで、世帯の所得に応じた医療費の上限額が設定されています
  3. 複数の医療機関を受診した場合でも自己負担は合算した上で適用になります

 

以上、「必ず知っておきたい!難病(特定疾患)の医療費と助成について」の解説でした。

 

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