一般病棟の入院基本料や加算点数はどうなっている?

このページでは、一般病棟に入院した時の入院基本料や加算、ハイケアユニットについて解説しています。

 

病院に入院したときの料金はどうなっているの?

一般病棟への入院が多いと思いますが、病気やケガで入院した場合ですが、費用としては必ず「入院料」が請求されます。

 

入院費用の日数計算ですが、夜24時を境に計算されます。例えば、夜23時に入院して翌日退院した場合、夜24時までの分について1日分、24時を超えた分でさらに1日分という計算になりますから合わせて2日分の入院請求となります。

 

続いて入院点数の構成についての解説です。

 

入院料の構成は何項目?

以下の4つで構成されています。

 

  1. 入院基本料
  2. 入院基本料等加算
  3. 特定入院料
  4. 短期滞在手術等基本料(日帰り手術等)

入院をすると、入院基本料か特定入院料のいずれかが、毎日、基本診療料として計算されることになります。

 

入院料の計算式とは
入院料=入院基本料か特定入院料+入院基本料等加算

 

上記4つの項目は、それぞれが以下の表のように分類されています。

 

入院基本料はどのように分けられているの?

 

病棟や看護師の人員配置数によって、それぞれ1日の入院料が異なっています。また一般病棟も含め以下のように分類されています。

 

入院基本料

 

  • 一般病棟
  • 療養病棟
  • 結核病棟
  • 精神病棟
  • 特定機能病院
  • 専門病院
  • 障害者施設等
  • 有床診療所
  • 有床診療所療養病床

 

特定機能病院とは

特定機能病院とは、大学病院や医学部附属病院、がんセンターになります。
承認基準は、先進医療の治療が必ず提供でき、一般病院の設備に加えて、集中治療室、無菌治療室、医薬品情報管理室、化学、細菌及び病理の検査施設、病理解剖室、研究室、講義室、図書室などを備えていること。

 

病床数が400以上、診療科目が10以上、他の病院からの紹介率が30%以上、その他、医師、歯科医師、薬剤師、看護師、管理栄養士の人員配置数も規定があり、これらすべてを満たしている必要があります。

 

一般病棟の入院基本料

7対1というランクは、患者7人に対して常時看護師を1人配置するということを意味しています。
下記の表をご覧いただくと、7対1の病院と10対1などの病院では、点数が違っているのがわかると思います。これは、患者にとっても、どのランクの病院に入院するかによって支払う入院費が違うということを意味しています。

 

また、入院期間が長いほど点数が減りますし、入院31日目からは下記の加算点数も無くなります。つまり、長く入院してもらうほど病院では儲けが減るということになりますので、早いとこ退院していただいて、新たな患者を受け入れて回転させたほうが採算がよくなるということになります。

 

入院1日あたり(平成28年度)
なお、入院期間に応じて、それぞれ1日につき 次のような所定点数を加算します。14日までは、基本点数に450点を加算、15〜30日までは、192点が加算されます。

 

  基本点数 14日まで 15~30日 31~89日 90日以上
7対1 1,591点 2,041点 1,783点 1,591点 病棟単位で以下のいずれかを選択する。2014年10月1日から開始①出来高算定②療養病棟入院基本料1により算定する。療養病棟の最も高い点数(医療区分3、ADL区分3)の場合は1日につき1,810点、低い点数(医療区分1,ADL区分1)の場合は1日につき814点になっています。(平成26年6月現在) 医療区分とADL区分の算定手引、医療区分・ADL区分評価票
10対1 1,332点 1,782点 1,524点 1,332点
13対1 1,121点 1,571点 1,313点 1,121点
15対1 960点 1,410点 1,152点 960点

 出来高算定とは、行われた診療行為の点数を加算していく算定をいいます。ですから、患者から見れば、たくさんの治療をすればするほど診療費は高くなります。

 

出来高算定を選択した場合には、平均在院日数の計算対象になります。この平均在院日数が意味することは、7対1の基準を満たす項目に「入院患者の平均在院日数が18日以内であること」とあります。つまり縛りがあるのです。10対1の場合は、平均在院日数が21日以内、13対1は24日以内という基準の計算に関連してくることになります。このような縛りを超えてしまうと、低い料金しか取れなくなり病院経営にはマイナスとなります。病院経営も楽ではないようです。

入院基本料等加算

入院基本料等加算は以下のものが指定されています。

 

イ 総合入院体制加算
ロ 地域医療支援病院入院診療加算
ハ 臨床研修病院入院診療加算
ニ 救急医療管理加算
ホ 超急性期脳卒中加算
ヘ 妊産婦緊急搬送入院加算
ト 在宅患者緊急入院診療加算
チ 診療録管理体制加算
リ 医師事務作業補助体制加算
ヌ 急性期看護補助体制加算(7対1入院基本料又は10対1入院基本料を算定すものに限る)
ル 乳幼児加算・幼児加算
ヲ 難病等特別入院診療加算
ワ 超重症児(者)入院診療加算・準超重症児(者)入院診療加算
カ 看護配置加算
ヨ 看護補助加算
タ 地域加算

レ 離島加算
ソ 療養環境加算
ツ HIV感染者療養環境特別加算
ネ 二類感染症患者療養環境特別加算
ナ 重症者等療養環境特別加算
ラ 小児療養環境特別加算
ム 無菌治療室管理加算
ウ 放射線治療病室管理加算
ヰ 緩和ケア診療加算
ノ 精神科リエゾンチーム加算
オ 強度行動障害入院医療管理加算
ク 重度アルコール依存症入院医療管理加算
ヤ 摂食障害入院医療管理加算
マ がん診療連携拠点病院加算
ケ 栄養サポートチーム加算
フ 医療安全対策加算

コ 感染防止対策加算
エ 患者サポート体制充実加算
テ 褥 瘡ハイリスク患者ケア加算
ア ハイリスク妊娠管理加算
サ ハイリスク分娩管理加算 べん
キ 退院調整加算
ユ 新生児特定集中治療室退院調整加算
メ 救急搬送患者地域連携紹介加算
ミ 救急搬送患者地域連携受入加算
シ 総合評価加算
ヱ 呼吸ケアチーム加算
ヒ 後発医薬品使用体制加算
モ 病棟薬剤業務実施加算
セ データ提出加算(7対1入院基本料又は10対1入院基本料を算定するものに限る)

 

入院基本料等加算とはなに?

入院基本料加算とは、入院基本料に「所定の点数を加算しますよ」というものになります。
以下は、上記の入院基本料等加算を抜粋した点数です。

 

妊産婦緊急搬送入院加算(入院初日)
7,000点
放射線治療病室管理加算(1日につき)
2,500点

 

乳幼児加算・幼児加算(1日につき)
1 乳幼児加算
イ 病院の場合(特別入院基本料等を算定する場合を除く。) 333点
ロ 病院の場合(特別入院基本料等を算定する場合に限る。) 289点
ハ 診療所の場合 289点
2 幼児加算
イ 病院の場合(特別入院基本料等を算定する場合を除く。) 283点
ロ 病院の場合(特別入院基本料等を算定する場合に限る。) 239点
ハ 診療所の場合 239点

特定入院料とは?

特定入院料は、特別なケアが必要な病棟に入院した場合の診療報酬をいい、以下のものが特定入院料として算定されます。

 

  • 救命救急入院料
  • 特定集中治療室管理料
  • ハイケアユニット入院医療管理料
  • 脳卒中ケアユニット入院医療管理料
  • 小児特定集中治療室管理料
  • 新生児特定集中治療室管理料
  • 総合周産期特定集中治療室管理料
  • 新生児治療回復室入院医療管理料
  • 一類感染症患者入院医療管理料
  • 特殊疾患入院医療管理料
  • 小児入院医療管理料
  • 回復期リハビリテーション病棟入院料
  • 亜急性期入院医療管理料
  • 特殊疾患病棟入院料
  • 緩和ケア病棟入院料
  • 精神科救急入院料
  • 精神科急性期治療病棟入院料
  • 精神科救急・合併症入院料
  • 児童・思春期精神科入院医療管理料
  • 精神療養病棟入院料
  • 認知症治療病棟入院料
  • 特定一般病棟入院料

 

ハイケアユニットとは?

集中治療室(ICU)から移されてきた患者を一般病棟に移す前の治療室。つまり、ICUと一般病棟の中間に位置する病棟になります。

 

救命救急入院料
参考
厚生労働大臣の定める施設基準があり、それによって適用される点数は異なっています。
救命救急入院料(1日につき)
1 救命救急入院料1
イ 3日以内の期間 9,869点
ロ 4日以上7日以内の期間 8,929点
ハ 8日以上14日以内の期間 7,623点

 

2 救命救急入院料2
イ 3日以内の期間 11,393点
ロ 4日以上7日以内の期間 10,316点
ハ 8日以上14日以内の期間 9,046点

 

3 救命救急入院料3
イ 救命救急入院料
(1) 3日以内の期間 9,869点
(2) 4日以上7日以内の期間 8,929点
(3) 8日以上14日以内の期間 7,623点
ロ 広範囲熱傷特定集中治療管理料
(1) 3日以内の期間 9,869点
(2) 4日以上7日以内の期間 8,929点
(3) 8日以上60日以内の期間 8,030点

 

4 救命救急入院料4
イ 救命救急入院料
(1) 3日以内の期間 11,393点
(2) 4日以上7日以内の期間 10,316点
(3) 8日以上14日以内の期間 9,046点
ロ 広範囲熱傷特定集中治療管理料
(1) 3日以内の期間 11,393点
(2) 4日以上7日以内の期間 10,316点
(3) 8日以上14日以内の期間 9,046点
(4) 15日以上60日以内の期間 8,030点

 

一類感染症患者入院医療管理料(1日につき)
1 7日以内の期間 9,046点
2 8日以上14日以内の期間 7,826点
一類感染症とは、エボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、痘瘡(天然痘)などを指します。ちなみに結核や鳥インフルエンザ(H5N1型)は二類感染症になります。

短期滞在手術等基本料とは? 

①日帰り手術、②1泊手術、③4泊5日以内の入院での手術を対象にしている基本料です。入院5日目までに該当する手術・検査を行った場合は、その所定点数に「すべての診療報酬を含む」というように扱われます。

 

また病院の区分や患者関係なくすべて同じ点数扱いになります。

 

手術としては、ヘルニア手術や痔核手術(脱肛を含む。)、小児食物アレルギー負荷検査、前立腺針生検法、水晶体再建術、乳腺腫瘍摘出術などのものになります。

 

短期滞在手術等基本料 ①短期滞在手術等基本料1(日帰りの場合) 2,856点
②短期滞在手術等基本料2(1泊2日の場合) 4,918点
(生活療養を受ける場合にあっては、4,890点)
③短期滞在手術等基本料3(4泊5日までの場合) それぞれの手術名によって異なります(例)子宮頸部(腟部)切除術 18,400点

まとめ

入院料の構成は以下の4つで構成されています。

 

  1. 入院基本料
  2. 入院基本料等加算
  3. 特定入院料
  4. 短期滞在手術等基本料(日帰り手術等)

入院をすると、入院基本料か特定入院料のいずれかが、毎日、基本診療料として計算されることになります。

 

入院料の計算式は、入院料=入院基本料か特定入院料+入院基本料等加算で計算されます。

 

一般病棟の入院基本料は、7対1や10対1などのランクで点数が違っているのと、入院期間が長くなるほど点数は低減していきます。

 

以上、「一般病棟の入院基本料や加算点数はどうなっている?」についての記事でした。

 

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