ジェネリック(後発)医薬品とはどういうお薬なの?

このページは、医療用医薬品・ジェネリック医薬品や薬の分類、承認審査について、先発医薬品とジェネリック医薬品の違う点について解説しています。

 

ジェネリック医薬品(後発医薬品)とはなに?

ジェネリック医薬品(後発医薬品)の説明にはいる前に、まずは薬の分類についてのお話しです。

 

薬の分類について

薬は薬局で一般的に販売されている「一般用医薬品」と病院やクリックなどで医師から処方される薬である「医療用医薬品」に大別されます。

 

一般用医薬品は、OTC医薬品ともいいますが、ドラッグストアや薬局での店舗購入だけでなく、インターネットでも要指導医薬品以外を除いて購入することができます。

 

一般医薬品は、3つに分類されています。薬を購入したときに箱の裏などに「第1類医薬品」「第2類医薬品」「第3類医薬品」などの文字を目にしたことがあろうかと思いますが、この3つをいいます。

 

第1類医薬品とは、一般医薬品としての使用経験が少ないなどで安全性で特に注意を要する成分を含むため、とくにリスクが高い薬に分類されています。薬剤師は質問がなくても情報提供を行なう義務があります。発毛剤/リアップX5、胃腸薬/H2ブロッカー薬などがあります。

 

第2類医薬品は、まれに健康被害が生じるおそれがある成分を含むので、リスクが比較的高いものとして分類されています。こちらは、薬剤師または販売登録者が質問がなくても情報提供を努力するよう義務が課されています。イボコロリ、皮膚薬/キンカンなど。

 

第3類医薬品は、身体の不調を起こすおそれのある成分を含んでいるが、比較的リスクの低いものです。質問がない場合の情報提供については不要とされています。整腸薬/ガスピタン 36錠、ビタミンC/ハイシー1000など。

 

このように一般用医薬品(OTC)は、第1類から第3類まで3つに分けられます。

 

次に「医療用医薬品」についてご説明します。
こちらは、先程もふれましたが、病院やクリックなどで医師から処方される薬で、主には健康保険が使える薬をいい、先発医薬品(新薬)とジェネリック(後発)医薬品に分けることができます。※バイアグラのように医療用医薬品に認められているが健康保険が適用されない薬もあります。

 

ジェネリック医薬品は、先発医薬品(新薬)の特許が切れて別の製薬会社から発売された薬をいいます。

 

新薬の特許期間は、特許庁に出願した日から20年間です。延長が認められた場合は最長25年になります。

 

以上のように薬は分類されていますが、説明だけではわかりずらいと思いますので、下の図をご覧ください。

 

薬の分類

 

ジェネリック(後発)医薬品について

すでに新聞やテレビでもCMを流しているのでだいぶ耳にすることが多くなった「ジェネリック医薬品」。後発医薬品ともいい、先発医薬品(新薬)は、数百億円ものお金を投入して開発され、発売へと至りますが、それに比べてジェネリック医薬品は開発費用が抑えられているため値段を安くして販売できるという特徴があります。

 

当然、ジェネリック医薬品の使用が増えれば医療費抑制につながります。そのため厚生労働省や各健康保険組合でもジェネリック医薬品を使用するよう推奨しています。

 

ジェネリック医薬品の市場シェア

(出所)日本ジェネリック製薬協会の調べ 単位%

 

4月~6月

7月~9月

10月~12月

1月~3月

平成22年 22.4 22.5 23.1 23.2
平成23年 23.1 23.2 23.6 24.2
平成24年 25.3 25.4 26.1 26.5
平成25年 26.6 26.7 27.8 30.2
※新指標 43.1 43.1 44.9 49.5
平成26年 31.1 32.4 33.4  
※新指標 49.8 51.3 50  

※新指標とは、後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品を分母とした後発医薬品の数量シェア(「後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップ」で定められた目標に用いた指標)をいいます。

 

成分について

厚生労働省発行のパンフレット「ジェネリック医薬品の疑問に答えます」によると、ジェネリック医薬品は、承認済みの先発医薬品と同一の「有効成分」を同一量含む同一投与経路の製剤です。

 

原則的には、効能・効果、用法・用量が同一で、承認済みの医薬品と治療学的に同等のものとして厚生労働大臣が承認したものとされています。※効能効果、用法用量等に違いのあるジェネリック医薬品も存在しています。

 

承認審査について

ジェネリックの承認審査については、日本ジェネリック製薬協会が発表している資料には以下のように書かれています。

 

ジェネリック医薬品の承認審査にあたっては、既に有効性・安全性が確認されている先発医薬品と臨床上の有効性、安全性が同等であるかを確認するために「生物学的同等性試験」(経口剤の場合は、健常人男性を用い、先発医薬品とジェネリック医薬品の有効成分の平均血中濃度推移が重なっていることを確認する。)を行っています。

 

血中薬物濃度が有効性、安全性を生じさせる源となっているため、自動的に臨床上の有効性、安全性が同等であることを示すことが出来ます。このように、生物学同等性により、先発医薬品とジェネリック医薬品の治療上の同等性を確認するのは、わが国だけでなく米国や欧州での承認審査においても同様です。

 

先発医薬品とジェネリック医薬品の違う点

先にお話ししたように、先発医薬品とジェネリック医薬品の同一点は、「有効成分」を同一量含む同一投与経路の製剤で、原則的には、効能・効果、用法・用量が同じという点です。※効能効果、用法用量等に違いのあるジェネリック医薬品も存在しています。

 

違う点(工夫点)は、添加物の種類や料と色や形、臭い、味、大きさなどの性状や剤形にあります。

 

たとえば、「錠剤や粉薬で飲みこみにくいなどを水を含むと溶けるように工夫してある」、あるいは「大きすぎて飲み込みにくいなどを適度な大きさに改良してある」などが先発医薬品と違い工夫されているものもあります。

 

ジェネリック医薬品に変更した場合の薬代の差額

先発医薬品とジェネリック医薬品(後発医薬品)との差額が実際にどのくらいになるのか2種類の代表的な薬で調べてみました。

 

メバロチンの差額

まずは、高脂血症の治療で使う「メバロチン」です。
メバロチンといっても、細粒と錠剤がありますが、メバロチンの5㎎を1日1錠、28日分処方された場合の試算です。

 

【1日分】
先発医薬品 メバロチン5:50.5円(薬代)
ジェネリック医薬品 プラバスタチンナトリウム錠5mg「NikP」:13.70円
差額:36.8円

 

【28日分】
差額:1030.4円

 

従って、健康保険3割負担の方は、約310円、1割負担の方は約100円節約が可能となります。

 

【365日分】
差額:13,432円

 

従って、健康保険3割負担の方は、約4,030円、1割負担の方は約1,340円節約が可能となります。

 

アムロジンの差額

次に高血圧治療に使う、降圧剤アムロジンで調べてみました。

 

【1日分】
先発医薬品 アムロジンOD錠5mg「大日本住友」:53.30円
ジェネリック医薬品 アムロジピンOD錠5mg「日医工」:32.20円
差額:21.1円

 

【28日分】
差額:590.80円

 

従って、健康保険3割負担の方は、約180円、1割負担の方は約60円節約が可能となります。

 

【365日分】
差額:7701.50円

 

従って、健康保険3割負担の方は、約2310円、1割負担の方は約770円節約が可能となります。

 

尚、ジェネリック医薬品は製薬メーカーによって値段が違います。そのため上記の差額とは異なる場合があります。

ジェネリック(後発)医薬品のまとめ

ジェネリック医薬品とは、先発医薬品(新薬)の特許が切れて別の製薬会社から発売された薬をいいます。
先発医薬品に比べて開発費の抑制ができるため、先発医薬品に比べて安い価格で販売されているのが特長です。

 

また成分についてもほとんどのジェネリック医薬品は、効能・効果、用法・用量が同一で、承認済みの医薬品と治療学的に同等のものとして厚生労働大臣が承認したものとされています。

 

以上「ジェネリック(後発)医薬品とはどういうお薬なの?」についての解説でした。

 

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