2016年4月から始まった患者申出療養制度とは?

2016年4月から保険外併用療養費のひとつとして、患者申出療養制度が始まりました。そこで、この制度についてわかりやくすく解説してみました。

 

保険外併用療養費とは?

まず保険外併用療養費についてご紹介します。
健康保険の使えない治療等を行うと、保険が適用される部分も含めて全額自己負担になってしまいます。

 

しかしながら、「保険外併用療養費(先進医療や医薬品の治験に係る診療など)として並行して行った通常の治療と同じ部分となる診察・検査・投薬・入院料等については、保険が適用できるようにしましょう」というものになります。※保険外併用療養費については健康保険が適用されないため、全額自己負担になります。

 

たとえば、医療費が総額で400万円で、内訳として、100万円は通常の治療費、先進医療費が300万円だった場合。

 

先進医療費300万円については、全額自己負担になりますが、通常の治療費の部分にあたる100万円については健康保険が適用されますから、3割負担の方は30万円になります。

 

よって、健康保険からの負担は、70万円(保険外併用療養費)となり、自己負担額は、300万円+30万円=330万円になります。こういった仕組みが保険外併用療養費の扱いになります。

 

保険外併用療養費には3つある

保険外併用療養費は、大別すると3つの制度があります。

 

  1. 評価療養(先進医療など)
  2. 患者申出療養 ※平成28年4月施行
  3. 選定療養(差額ベッド代、歯科の金合金など)

 

評価療養や選定療養についてはこちらの差額ベッド代や初診時の紹介状など選定療養費と保険外療併用養費について徹底解説!をご覧ください。

 

ここでは、患者申出療養制度について解説になります。

 

患者申出療養制度とは

患者申出療養制度とは、未承認薬等を迅速に保険外併用療養として使用したいという困難な病気と闘う患者の思いに応えるため、患者からの申出を起点とする新たな仕組みとして平成28年4月から新たに保険外併用療養費に加えられた制度です。

 

患者が未承認薬を使用したいと医療機関に申請し、さらに医療機関から国に申請をします。国が大きな副作用なく効果が期待できると認めれば、できる限り身近な医療機関で治療を行うことができ、通常の治療での診察費や治療費などは健康保険が適用できるようになる制度です。

 

ただし、科学的根拠のない治療は承認されません。また、未承認薬等の費用については、全額自己負担になります。

患者申出療養相談窓口は全国に77病院あります

臨床研究中核病院及び特定機能病院に係る患者申出療養の相談窓口は、平成28年10月現在、全国77病院となっています。詳しくは下記の厚生労働省ホームページでご確認ください。

 

患者申出療養相談窓口設置病院一覧先

 

患者申出療養制度の申請の流れ

初めての患者申出療養を実施する場合には、次のような流れになります。

 

  1. かかりつけ医に相談
  2. かかりつけ医は臨床研究中核病院と連携
  3. 臨床研究中核病院は国に提出する資料を作成
  4. 患者は、臨床研究中核病院を通じて国に患者申出療養を申請
  5. 国は原則6週間で審査を行う
  6. 審査がおりれば臨床研究中核病院や協力病院にて患者申出療養を実施します

 

すでに患者申出療養が行われている前例がある医療を他の医療機関が実施する場合には、以下の流れになります。

 

  1. かかりつけ医に相談(協力医療機関として患者申出療養を実施できるかどうか)
  2. 協力医療機関にて資料の作成
  3. 患者は協力医療機関を通じて臨床研究中核病院に新たな協力医療機関での患者申出療養での実施を申出
  4. 臨床研究中核病院で原則2週間で審査を行う(医療機関での実施体制や設備、専門性などを審査して判断)
  5. 新たな協力医療機関にて患者申出療養を行う

アクサ生命では患者申出療養保険を発売したけど?

患者申出療養にて治療を行うと、患者申出療養については健康保険が利用できないため、全額自己負担となり、大きな出費を伴います。そこでアクサ生命では、日本で初めて患者申出療養が保障できるように患者申出療養保険を発売しています。

 

1回の患者申出療養にかかる技術料(医療機関によって異なります)と同額が保障されます。ただし、1回の療養につき1,000万円が限度で通算としては2,000万円が限度になっています。

 

またこの保険は、無解約返戻金型なので、いつ解約しても返戻金はありません。保険期間は、5年、保険料払込期間:5年、保険料払込方法:口座振替月払保険料: 男性・女性とも一律月額400円 (契約年齢0歳~80歳)となっています。

 

ここまで見るとすばらしい保険だと思いましたが、月額400円では何か裏がありそうと調べてみましたら、やはり落とし穴がありました。↓

 

患者申出療養での治療を受けた場合であってもアクサ生命の指定する特定疾病や特定身体部位に該当するものを原因とした患者申出療養については支払われません。

 

特定身体部位に該当するもの(抜粋)
  • 口腔、舌
  • 咽頭および喉頭
  • 甲状腺(副甲状腺)
  • 食道
  • 胃および十二指腸
  • 小腸およ大腸
  • 盲腸
  • 肛門
  • 肝臓、胆のう及び胆管
  • 膵臓
  • 気管、気管支、肺臓、胸膜および胸郭
  • 腎臓
  • 膀胱
  • 睾丸
  • 前立腺
  • 子宮
  • 卵巣
  • 皮膚
  • 乳房など全部で34部位あります。

 

特定疾病
  • 腎・尿管結石
  • 胆石・胆のう炎
  • 異常妊娠、異常分娩
  • 外傷に伴う合併症、後遺症

 

上記の特定部位で5臓(心臓・肝臓・肺臓・脾 (ひ) 臓・腎 (じん) 臓)のうち、ここに入っていないのは、心臓と脾 (ひ) 臓だけです。この部位に該当するものは支払い対象になるようです。また、「頭」も入っていないので、この部位についても患者申出療養の保障対象になっているようです。

 

上記の点については、支払い対象外となるので注意する必要があります。

まとめ

患者申出療養制度が2016年4月から保険外併用療養費のひとつとして始まりました。
この制度は、ガンなどの未承認薬などを使って治療を行いたい人が、かかりつけ医に申出をし、重大な副作用がなく、治療効果が認められ国から承認が得られれば、身近な医療機関で申しでした治療が受けられるようになる制度です。

 

メリットとしては、患者申出療養は、保険外併用療養費になるため、保険診療部分の費用については、健康保険が適用されますから、混合診療とは違って患者負担を減らせる点があります。

 

以上、「2016年4月から始まった患者申出療養制度とは?」についてでした。

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